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リハニュース No.4

  1. 展望:日本リハビリテーション医学会の国際化に向けて

  2. 質問箱:クリティカルパスとクリニカルパス

  3. REPORT:最後のIFPMR学会と新組織ISPRMに参加して

  4. 第11回リハ・カレントトピックス&レクチャー 印象記

  5. 事務局コーナー

  6. INFORMATION

    編集委員会

    評価・用語委員会 ようこそ「質問箱」へ

    教育委員会:進む生涯教育単位の取得機会拡大と単位取得申請の簡素化

  7. 医局だより

    和歌山県立医科大学リハビリテーション科

    神奈川リハビリテーション病院

  8. 会員の声

    ホームページとユニバーサルデザイン

    ホームページについての提言

展望:日本リハビリテーション医学会の国際化に向けて

国際委員会 担当理事  平澤 泰介

 一昨年9月,京都の国際会議場で第8回国際リハビリテーション医学会(IRMA)が上田会長の下で成功裡に終了いたしました.この学会の開催により日本のリハビリテーション医学会は世界から注目を浴びましたが,小生らは京都に居るものとして学会運営に喜んで参加させていただきました.

 そのときのエピソードの一つです.学会初日の深夜,大学病院の救急室にある外人参加者が,嘔吐などをくり返してかなり重篤な状態で運ばれてきました.小生の家に呼び出しがかかり,さっそく行ってみると,小錦のような大きな方が,多くの医師と看護婦におさえられていました.実は,彼は顔見知りのゲストスピーカーであり,さっそく学会の"VIP"であることをスタッフに告げ,緊急体制をとって集中治療を開始しました.翌日の夜には前日のことがうそであったかのように元気になられ,特別講演も無事終了して喜んで帰国されました.このとき,この大先生にCorresponding Memberなどの呼称が与えられていれば,大学病院に大義名分が立ったものにと考えました.

 話は変わりますが,小生は日本整形外科学会の英文誌のChief Editorとして,その発展に微力を尽くさせていただきました.そのときImpact Factorをとることの難しさを痛感いたしました.やっとIndex Medicusへの収載にまでこぎつけて担当理事を退任しました.このとき編集業務にあたって一つ問題が生じたのは,日常我々が使用している疾患のfollow upの"評価法"が国際的に承認されていないものが多いということでした.各国の代表と緊密な連絡をとり,種々の評価法の国際化を図る必要性を感じました.これもCorresponding Memberなどと共に行っていく仕事の一つとなるでしょう.

 もう一つ,Oxford大学のある著名な学会誌の編集委員が"日本語は一つの島国でしか通用しないということを学会の指導者は認識すべきだ"ということを話されました.日本にうずもれている優秀な論文を海外の雑誌にも掲載できるように指導し,その体制作りを固めることも大切です.Corresponding & Honorary Memberなどの制度を作って,本学会への積極的な貢献を図ることは日本リハビリテーション医学会の国際化に向けて必要なことでしょう.

 さらに,若い医師達の国際交流はもっと大切です.学会は派遣のTravelling Fellowとして海外で意見交換の機会を大いに持ってもらいたいものです.しかし,数年前ある学会の会長をしていたときに,ヨーロッパの先生から,英語も十分に話せなく社交性も身につけないフェローを学会から送ってもらっては困るとの苦情がきました.このようなシステムは,会員と役員の協力で慎重に推し進められなければ,軌道に乗せることがむずかしいことも知りました.

 会員皆様のご理解と努力のもとに,21世紀に向けて国際活動をいっそう活発にし,日本のリハビリテーション医学会を世界にもはばたかせようではありませんか.

質問箱:クリティカルパスとクリニカルパス

評価・用語委員会
小林 一成 (東京逓信病院リハビリテーション科)

最近DRGs/PPSと並んで,クリティカルパスあるいはクリニカルパスが医療界において話題にのぼっていますが,どちらの呼び名が正しいのか,歴史的経過を含めてご教示ください.

A そもそもクリティカルパス(critical path: CP=臨界経路)法とは,米国の産業界で1950年代に発展した工程管理技法の1つで,多数の工程からなるプロジェクトを短時間で,しかも最小経費で効率よく行うための分析手法であり,鍵となる工程をクリティカルパスと呼んだことに始まります.

 現在医療界で用いられるCPは,それから連想して生まれた臨床経過管理方法であり,1985年に米国マサチューセッツ州ニューイングランド・メディカルセンターの正看護婦Karen Zanderにより医療界へ導入されました.当時の米国は,本格的な医療費抑制政策として保険支払い方式が出来高払い方式から,DRGs/PPSによる定額支払い方式に変更された直後であり,CPは医療の質を落とさずに最大の効果を上げるための方法として瞬く間に全米に広がり,ここ10年で全体の1/3以上の病院で用いられるようになっています.Zander自身は,この医療界へ導入したCPを“Care Map”という呼称で商標登録し,コンサルタント会社を設立していますが,その会社での一般名称としては,“critical path”あるいは“clinical path”の両方を使用しています.

 現在,米国では他にもいくつかの呼び名があり,clinical pathway,clinical progression,anticipated recovery plan,care guide,target track,coordinated care planなどが使われており,最近では最後のcoordinated care planが好んで使われる傾向にあります.

 よってその呼び名については,今のところどれが正しいとは言えず,今後議論を尽くした上で,医療界が共通の言葉として適切な呼び名を決めていく必要があります.

 ただし,医療界で発展してきたものは,産業界で既に確立されているcritical pathとは概念的にニュアンスが異なる部分があることから,同じ名称で呼ぶことの是非は問われなければならないと思われます.

[参考文献]立川幸治,阿部俊子 編:クリティカル・パス.医学書院,1999 

REPORT:最後のIFPMR学会と新組織ISPRMに参加して

東京慈恵会医科大学  宮野 佐年

第13回IFPMR(International Federation of Physical Medicine and Rehabilitation)学会が平成11年11月11日(木)から14日(日)までWashington D.C.において開催されました.
今回は,一昨年に京都で第8回IRMA(International Rehabilitation Medicine Association)が日本リハビリテーション医学会と合同で開催されたように,IFPMR学会が第61回AAPM&R(American Academy of Physical Medicine and Rehabilitation)学会と同時開催となりました.しかし,AAPM&Rが中心となってしまい,IFPMRの学会の方が影が薄くなってしまいました.
特に,外国への演題募集もはっきりしておらず,演題の発表ができなかった方々が多数いらしたことだと思います.実際に参加しても,米国の国内学会という印象が強く残ってしまいました. 

■一般演題は,口演が36題,ポスター発表が534題あり,ほとんどがポスター発表となっており,IFPMRとAAPM&R学会との区別はありませんでした.
シンポジウムやセミナーにはSCI, Brain Injury, Musculoskeletal Rehabilitation, Pain Rehabilitation, Stroke, Geriatrics, Electrodiagnosis, Practice Management, Pediatric Rehabilitation, Topicsなど広範囲なテーマが取り上げられておりました.
特に疼痛に関するセミナー,リハビリテーションマネージメントに関するセミナー,高齢者の問題などが多く取り上げられておりました.また,有料で小グループのワークショップが沢山あり,実際の技術的な指導も受けられるようになっていました.
学会の前日,前々日や学会中の朝(7:00~8:00am),夜(7:00~9:00pm)などにResidentのためのprogramがあり,開業のためにどういう準備が必要かとか,fellowになるためには,どのような方法があるかなどの,実際的なプログラムも多く見られました.ただこれらは米国の国内学会そのものであり,IFPMRとは直接関係ありませんでした. 

■11月8日(火)にIRMAの理事会,IFPMRの理事会がそれぞれ開かれ,また合同でのTask Forceが開催され,ISPRM(International Society of Physical and Rehabilitation Medicine)の発足についての最終的な討議がなされました.日本からはIRMA会長の上田敏先生,IRMA事務局長の石神重信先生,IRMA副会計の私の3人が出席し,新しい組織であるISPRMの人事や活動内容などについて討議が行われました.
また11月13日(土)の昼よりInternational Recognition Lancheonが開かれ,IFPMRとIRMAの解散とISPRMの発足が正式になされました.
11月14日(日)の午後1時より第1回のISPRMのBoard meetingが開かれ,日本からは上田敏先生,石神重信先生,千野直一先生と私の4人が出席し,上田先生,石神先生はISPRMの理事に,千野先生と私は評議員となりました.
ISPRMは2年ごとに国際学会を開くこととなり第1回の学会は2001年7月7日~13日にオランダのアムステルダム,第2回は2003年5月11日~16日イスラエルのイェルサレム,第3回は2005年7月6日~10日ブラジルのサンパウロで開催されることになりました. 

■ISPRMの会員は大きく分けると2種類あり,IFPMRと同様に国や団体として加入する団体会員とIRMAと同じ個人会員と,2つの会員制を踏襲することとなりました.日本の場合,日本リハ学会が団体会員としてISPRMに加入すれば,日本リハ学会の会員であれば,ISPRMの会員になることができます.さらに今までのIRMA会員のように個人で年間20ドルの会費を払うことによって個人会員になることができ,機関誌“Disability and Rehabilitation”の購読料の割引,ニュースの直接送付などの特典があるだけでなく,国際的にリハビリテーション医学の発展やその確立に寄与できると考えられます. 

■ISPRMが成功するためには多くの国の参加と多くの個人会員の参加が是非とも必要であります.今までのIRMA会員はもとより,一人でも多くの日本リハ学会の会員の先生方に個人会員になって頂き,ISPRMの発展に協力して頂きたいと思います.

第11回リハ・カレントトピックス&レクチャー 印象記

吉永 勝訓(千葉大学医学部附属病院リハビリテーション部)

  平成11年10月2日~3日に第11回リハ・カレントトピックス&レクチャーが,横浜市大・水落和也先生の幹事で新横浜にある横浜ラポールにて開催されました.横浜の新しい医療・文化の中心地区の真ん中に位置するこの会場は,横浜市総合リハセンターに隣接し,障害者関係のスポーツ・文化施設を備えた新しくてきれいな会場でした.

 初日はカレントトピックスに先立ち,大学病院リハ連絡協議会ワークショップが開催され,私の参加した国立大学部会では鹿児島大・田中信行教授の進行で,独立行政法人化に関連する話題を宮崎医大・田島直也教授,医科歯科大・森田定雄先生,東京大・江藤文夫教授が発表されました.現在国立大学ではこの問題に加えて附属病院の診療科再編成の動き,入院期間の短縮,さらには新研修医制度の導入など,行き先の見えにくいものも含めて新たな問題が同時進行しており,それでなくても私立医大等に比べて整備の遅れているリハ部門を,その流れの中でどう運営・改革していくべきか,今後の状況の変化に応じて各大学内部での十分な検討と大学間での情報交換がさらに必要であると感じました.

 カレントトピックス1の「脳卒中の新たな展開」では,鹿児島大・川平和美先生が麻痺肢への分離促通的運動パターン反復訓練,温水足浴,さらには蛋白同化ホルモン併用についての効果について,防衛医大・高橋紳一先生は早期からの立ち上がり訓練と装具歩行を中心とした急性期リハのoutcomeについて,埼玉医大・間嶋満教授はATレベルでの全身持久力訓練の効果について,また長寿医療研・大川弥生先生はQOL向上のための目的指向的・積極的リハビリテーションプログラムの効果についてそれぞれ発表されました.どれもEBM指向を感じさせる説得力のある発表であり,聴衆の期待を裏切らない内容でありました.コメンテーター役の横浜市大・菊地尚久先生もどうもご苦労さまでした.

 その晩は新横浜プリンスホテルで懇親会が開かれました.仲間同士で飲みに行かれた方,自宅へ帰られた方なども多かったようで,会場が広かったせいか少し寂しい感じがしました.また新たに専門医になられた方の出席が今年も少なく残念に思いました.幹事の方も例年苦心されているとは思いますが,専門医会として新しい専門医の方々を積極的に招待して,仲間が増えたことをもっと派手なセレモニーで祝い,みんなで喜んでもよいのではないでしょうか.

 第二日は横浜市大薬理学・五嶋良郎先生のレクチャー「神経軸索伸長抑制(反発)因子」に引き続き,トピックス2「医療福祉制度改革とリハビリテーション専門医」が開かれました.時計台病院・大島峻先生と坂総合病院・冨山陽介先生の,地域中核病院における医療制度改革に向けての対応策に対する苦心の話を伺うことで,制度の問題点とリハ医の果たすべき役割がよく理解でき,私のような大学病院勤務者には大変勉強になりました.開業医・近藤健先生の奮闘ぶりには,とにかく応援したくなった先生方が私も含めて多かったと思います.

 最後に発表された横浜市障害者更生相談所・小池純子先生に対しフロアから,「身体障害者手帳診断でも記載医により等級判断にばらつきが多いのに,介護保険導入にあたり介護認定の実施等について,地域によってはリハ医が何ら関わることもなく準備が進められており,制度の公平・円滑な実施を危惧しているが如何か」という質問がありました.小池先生が,「横浜市では総合リハセンターや更生相談所の指導のもとに学習会を繰り返し,市の各機関と連絡を取り合い周到に準備を行ってきたし,地域のほとんどの中核病院にはリハ医がいるので,介護保険については余り心配しておりません」という内容のことをきっぱりと返答され,一瞬会場に沈黙が流れました.やはり横浜市はスゴイ・ と感じた2日間であり,盛会のうちに幕を閉じました.

事務局コーナー

 (社)日本リハビリテーション医学会事務局の住所は,都内板橋区小茂根(こもね)1-1-7,心身障害児総合医療療育センター,東京都住宅供給公社の団地に隣接し,都内では緑も多少残っている静かな環境の中にあります.

 昨年秋から年末にかけて,千野理事長以下執行部の方針に基づき,事務室及び倉庫(家主である日本肢体不自由児協会の職員宿舎の1室を借用)を整理しました.その際,「日本リハビリテーション医学会事務所」と記された看板が出てまいりました.いつ頃使用されたものでしょうか,古びた看板には歴史が感じられます.また,書類,雑誌類も長い間,積まれたままに放置されていたので,これら書類(約3トン)と併せて不用になった什器備品も思い切って処分した結果,倉庫を明け渡すことができたのです.いずれ整理・廃棄しなければならないと思っていましたが,職員一同力を合わせて整理することができました.仕事の上でも職員相互の協力が必要だと考えております.

 日本リハビリテーション医学会も創立から今年で37年を迎えることになります.学会誌創刊号には会員数494名と記されており,現在,9千名を超える会員数を見ますと学会の発展ぶりに驚かされます.事務局としましても,事務局長以下6名の陣容ですが,心を新たにして,学会の円滑な運営及び会員皆様への迅速,的確なサービスを目指して努力すべきと思っております.

 従来の事務のやり方を反省し,事務体制を整えると共に事務の簡素化を図るため,パソコンの整備をお願いしました.幸い執行部のご理解を得てパソコンの導入がなされました.E-mailアドレスも新設しましたので,会員皆様からのお問い合せ,ご注文にも迅速に対応していきたいと思っております.ご連絡をお待ちしております.

(橋本勝眞)

INFORMATION

編集委員会

佐鹿博信 (委員長)

 編集委員会は,リハビリテーション医学誌を会員にとって有用で,日本のリハビリテーション医学研究に関する最も権威ある学術雑誌とするために努力しております.会員諸氏からのご意見を歓迎いたします.

  1. 学術雑誌の国際的な基準に合致したリハビリテーション医学誌を目指します.つまり,具体的目標はIndex Medicusへの掲載です.そのために,“Uniform Requirements for Manuscripts Submitted to Biological Journals”に沿った投稿規定と執筆規定に改訂する作業を,2000年4月を目途に進めております.この基本的な理念は,Peer reviewの実施とAuthorshipの確立です.改訂投稿規定と執筆規定にはこの2つの理念を十分に取り入れます.

  2. リハビリテーション医学誌投稿論文の受理までの期間を短縮するために,2000年1月からpeer reviewを改めます.初回投稿については,内部査読1名と外部査読2名で行い,以後の改訂稿については内部査読2名だけとし,より迅速な査読となるようにいたします.

  3. リハビリテーション医学誌をより充実した学術雑誌とするために,テーマ別の特集号を企画いたします.脳卒中,基礎学,電気診断,評価,神経心理学の5分野について,日本リハビリテーション医学会学術集会等のなかに,「脳卒中の予後」,「促通と機能的再構築」,「運動単位の解析」,「ADL評価」,および「動物モデルを用いた基礎学」に関して,多くの優れた研究発表がありました.今回は,これらの5課題について,特集投稿論文を募集いたします.ふるってご応募下さい.

  4. リハビリテーション医学誌に掲載された論文に対する質問・疑義と著者からの回答・反論は,「会員の声」欄に掲載いたします.

  5. リハビリテーション医学誌には,例年50から60篇の投稿論文がありますが,1999年は残念ながら43篇でした.貴重な臨床症例や研究成果をぜひ本誌を通して公表して下さい.

評価・用語委員会 ようこそ「質問箱」へ

住田 幹男 (委員長)

 このたび評価・用語委員会は,会員の皆様により開かれた委員会活動の一環として,リハニュースに「質問箱」コーナーを開設させていただきました.情報化社会の著しい進展で,多くの新しい学術用語や,DRG/PPS, EBM などのように既存の略称が,敷衍した和文としてよりもそのまま頻用される事体となっています.そこで当委員会としては,会員の皆様からの具体的な問合せやアピールしてほしい用語あるいは呼称に迅速に対応していけるように,ある程度の開設を加えて紹介し,日常の診断や研究に少しでもお役にたえることができればと考えています.

 「質問箱」は Q&A 形式で,簡略に用語あるいは評価法,名称などの解説を行い,引用あるいは参考文献を添えることとし,委員会での検討を踏まえて委員会名でこのコーナーに発表することとしています.また「質問箱」の内容に対する反論や注釈なども積極的に掲載したいとおもいます.なお問い合せ先は,リハニュース編集部とし, e-mail, FAX,手紙などいずれの方法でも結構です.会員の皆様との双方向性を継続していくことで,委員会活動をリフレッシュさせる意味で大きな意義があると考えています.会員の皆様からの積極的な投稿をお願いいたします.

教育委員会:進む生涯教育単位の取得機会拡大と単位取得申請の簡素化

川平 和美 (委員長)

 生涯教育単位の取得機会拡大と単位取得申請の簡素化が更に進み,平成12年度の生涯教育基準では下記のようになりました.取得単位不足の方は大いにこのチャンスを生かして下さい.

  1. 新たに単位が認められたもの
    1) リハビリテーション医学会地方会での発表(筆頭演者に1単位)
    2) 地域における研究会・学術集会の特別講演の受講(1単位)
    *単位が認められる特別講演はリハビリテーション医学誌にお知らせで公示されます.
    単位認定は会の主催者が開催日の4カ月前までに申請し,委員会と理事会の審議を経て行われます.該当する特別講演がありましたら学会事務局へ申請して下さい.

  2. 単位取得申請が不要になるもの (平成13年4月の申請から)
    1) リハビリテーション医学会地方会への参加(1単位)
    2) リハビリテーション医学会医師卒後研修会(2単位)

 この他,委員会では追加の生涯教育研修会の開催など単位取得機会の拡大に努力しています.皆様もリハビリテーション医学誌の公示に必ず目を通されて,拡大された研修機会をご活用下さい.

医局だより

和歌山県立医科大学リハビリテーション科

  1999年5月,和歌山県立医科大学附属病院が和歌山市の南端にある紀三井寺(西国33カ所第2番札所の地)に移転した.地上13階,地下1階の和歌山では数少ない超高層ビル(?)である.病床数800床,外来受診件数は1日約1,500名,大学病院とは言いながらも地域の基幹病院としての役割も果たす.新築を機にリハ科が開設され,上好昭孝が初代教授に就任した.公立医科大学最初のリハ科教授である.

 リハ科は新病院の1階にあり,診察室,言語療法室,作業療法室,理学療法室,水治療室,義肢装具室,カンファランスルームなど総面積は800m2以上.リハ医は現在3名(上好・前島・松本),理学療法士5名,作業療法士1名,言語聴覚士は非常勤である.外来診療は2診制で毎日行っている.診療が開始されて半年が経過したが,開設当初はリハに対する認識が低く,廃用症候群が多かった.紹介を待っていてはリハ開始が遅れ,患者の能力を十分に生かせない.そこでリハ医が救急・集中治療部に頻繁に(土・日も祝日も)出入りし,リハの必要な患者をピックアップして紹介を受けるようにした.救急・集中治療部は研修医にとっては必須科であるため,リハ医にとっては急性期リハの重要性を啓蒙できる.最近では患者が入ると救急・集中治療部の研修医よりリハ科紹介の電話が鳴ることも増えた.現在,外来患者は1日50~70名で,病棟からの新患紹介に加え,筋電図や高次脳機能検査の依頼があり,超多忙な毎日である.毎週金曜日は上好教授の装具診(Brace clinic)があり,外来・入院患者に対して,種々の新しい装具を考案・開発している.また毎週水曜日にはリウマチ患者を対象に水治療を行っている(要予約).言語療法の需要も高く,リハ科のみならず脳神経外科,神経内科より脳卒中による失語症や構音障害を,歯科・口腔外科から口蓋裂術後を,耳鼻咽喉科から人工内耳術後などの紹介がある.リハ科の入院ベッドは5床しかないが,他科ベッドを借りて入院患者を確保し,関節リウマチ,脳卒中,脊髄損傷などの主治医となってもいる.

 また,医学部の系統・臨床講議や臨床実習(ポリクリ)もある.3名のスタッフではあまりにも重荷であるが,リハの教育を受けた医師を少しでも増やして,県下のリハ医療の質的向上を図れるように卒前・卒後教育にも情熱を傾けている.なお当科では入局者・研修医などを内外より随時受け付けているため,興味をもたれた方は自薦・他薦を問わず連絡をいただきたい.

(前島伸一郎)

和歌山県立医科大学リハビリテーション科
〒641-0012 和歌山市紀三寺811-1
Tel073-447-2300,Fax073-441-0509

神奈川リハビリテーション病院

 神奈川リハビリテーション病院は,厚木市郊外丹沢山麓の神奈川県総合リハビリテーションセンター(神奈川リハセンター)内にあり,病床数280床,常勤医師44名のリハ専門病院である.神奈川リハセンターは2病院,5福祉施設からなり,医療施設としては当院と七沢病院脳血管センター,福祉施設としては身体障害者更生施設,知的障害児(者)更生施設などが含まれている.このなかで神奈川リハ病院は,重度障害者の医学的リハと合併症の治療,施設部門の健康管理にあたっている.

 病院では各科別の医局体制はとっておらず,病床も各科毎のベッド数は固定されず需要に応じて増減する.このような形は医局としてのまとまりを欠くおそれもあるが,特に重複障害を扱う場合には各科の専門的な意見を気軽に交換できる.リハ専門医・認定臨床医は各科に散在しているが,リハ科としての現員は5名で,うち専門医2名,大学からのローテーション3名である.

 リハ部門は,リハ医からの処方を受けてリハ治療を行う形をとっている.PT,OT,STはもちろんであるが,臨床心理,体育,職能,リハ工学の各部門を持っていることが特色であり,他の施設では困難な幅広いニーズにも対応可能となっている.リハの対象者は,脳外傷,脊髄損傷を主として,骨関節疾患,四肢切断,重度重複障害など多岐にわたっている.脳外傷者に対しては,当センター利用者が中心となった当事者団体とも協力して長期的視野にたったチームアプローチを展開している.脊髄損傷者については,1998年に新設された脊髄損傷病棟の運営がようやく軌道のってきた.いずれも病棟などでのカンファランスを常時行って,充実した治療ができるよう努めている.またその成果をまとめて治療スタッフ全員で書いた「脳外傷マニュアル」「脊髄損傷マニュアル」の刊行,改訂を進めている.

 しかし昨今は病院をとりまく情勢は厳しく,県財政の悪化を受けて経営改善が進められている.病院の建物は25年以上を経過して老朽化しており,改装中である.一方で対象患者の障害は重度になり,病棟での介助量は増えリハ治療は複雑になり,数少ないリハ医は病棟・外来・施設・地域と走り回ることが多い.治療の水準を維持・向上させつつ無駄を省いた適切なリハを行うことを模索する毎日である.

(伊藤 良介)

神奈川リハビリテーション病院リハビリテーション医学科
〒243-0121 厚木市七沢516
Tel046-249-2111,Fax046-249-2532

会員の声

ホームページとユニバーサルデザイン

 先日,大阪で開かれたヒューマンインタフェースシンポジウム'1999のコースというものに行って参りました.工学系の学会ですが,その一部門に,高齢者・障害者のための支援技術といった内容のセッションがありました."バリアフリー"という言葉が聞かれるようになって久しいですが,一歩進んで"ユニバーサルデザイン"という言葉を耳にしました.建物だけでなく,機器を設計する時,健常者も障害者も同じようにアクセスできるようにしなければいけないという内容です.企業に対する啓蒙かなと思っていたところ,そうでもないことを知らされました.その1つがホームページで,失明した人だけでなく,遠視や白内障の人が見られる,あるいは聴けるホームページにすることの大切さが説かれていました.私は既に老眼鏡を2つ持っていますが,それでも見にくいホームページに出くわすことがあります.ホームページは誰が見ているかわからないものです.リハ学会のホームページも是非,自分が老人性白内障になった時などのことも考えてデザインしていただければ幸いです.

(慶應大月が瀬リハセンター 岡島康友)

ホームページについての提言

  日本リハビリテーション医学会ホームページ開設おめでとうございます.3号のリハニュースでホームページの概要を知り,期待しています.私は99年11月の医療情報学連合大会に出席して,大学病院医療情報ネットワーク(UMIN)の行っているオンライン学会情報サービス(OASIS)(http://www.umin.ac.jp/oasis/に詳細が載っています)責任者の講演を聴き,リハ学会のホームページもこのシステム利用を考えた方がよいと思いました.まず無料ですし,メンテナンスが非常にしっかりしています.そして標準でメーリングリスト,電子掲示板,文書検索システム,学会専門用語検索・編集システムなどが使えます.メーリングリストは重要な情報を流す際に有用ですし,学会専門用語検索・編集システムがあれば,リハ学会評価・用語委員会の活動にも弾みがつきます.さらに,2000年のリハ学会から採用されるインターネット抄録を参照するシステムまでついています.すぐに実行,とは言いませんが,ごく近い将来,OASISを使う方向に進まれることを提言します.

(慶應大月が瀬リハセンター 園田 茂)