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インタビュー

リハビリテーション科専門医を目指す若手医師とその指導にあたる医師の姿をご紹介してまいります。亀田総合病院リハビリテーション科(千葉県鴨川市)部長の宮越浩一医師と専攻医の小澤里恵医師にお話を伺いました。

亀田総合病院リハビリテーション科
宮越浩一 医師

質問1 貴施設での研修の特色について簡単にご説明ください。

亀田総合病院は患者数や疾患のバリエーションも多く、専門医取得に必要な症例をほぼ網羅することができます。そして、急性期や回復期のみでなく、介護保険サービスなどにも力を入れており、急性期から生活期まで一貫して診療することが可能です。

また、ISO9001(国際標準化機構)やJCI(Joint Commission International)の認証を受けることで、診療の質の改善を進めています。国際的な認証を受けることで、欧米の病院に負けない高品質な診療を提供することを目指しています。

さらに、当プログラムは全国で数少ない民間病院を基幹施設とするプログラムです。専攻医の要望に応じて柔軟な研修プログラムとすることができます。専攻医のQOLも重視しており、ストレスのない研修により、楽しみながら専門医を取得して頂けると思います。

質問2 リハビリテーション科医を教育・育成する上で重視しているポイントについて教えてください。

リハビリテーション科専門医には、リハビリテーション診断・治療の能力が求められることはもちろんですが、主治医として患者さんの全身管理ができることも必要です。当院ではリハビリテーション科専門医のほかに、内科認定医・老年病専門医、整形外科専門医などの資格も併せ持っている上級医が在籍しているので、全身管理ができる能力も身につけて頂けます。他科とのコミュニケーションもとりやすく、教育熱心な指導医が多いので、幅広い研修ができると考えております。

リハビリテーション科専門医を取得した後は、若手を指導する指導医や、中央診療部門の管理者として活躍されることになると思います。その際に、優れたリーダーとなれるよう、教育・コミュニケーション・病院管理・経営の能力も習得して頂くよう心がけています。これらによって、バランスのとれたリハビリテーション科専門医を育成することを目指しています。

質問3 リハビリテーション科医を教育・育成するやりがいや苦労する点などについて教えてください。

当プログラムの専攻医、あるいは他科からローテーションしてこられる先生方は、皆さんとても熱心です。研修によって成長していく姿をみると、やりがいのある仕事をさせて頂いていると感じます。

専攻医の教育で苦労する点はあまり思いつきません。EBMに基づいた教育をするため、日々勉強し続けなくてはならないことでしょうか。でも、若い先生方と一緒に勉強することもやりがいのある仕事ですね。

専攻医に聞く

質問1 リハビリテーション科の専門医を目指(選択)した理由について教えてください。

私が学生の頃、親戚の一人が脳卒中を発症し急性期病院での治療後回復期病院へ転院しました。実はその回復期病院というのは亀田リハビリテーション病院だったのですが、退院後の生活について親身になって考え、様々な調整をしてくださいました。思いがけず患者の家族の目線を経験することとなり、「こんなに素晴らしい科があるのか」とリハビリテーション科に興味を持ちました。その後の大学での病院実習の中で、根治できない疾患や後遺症があってもリハビリテーションが退院後の生活をよりよいものにする手段となりうるということにも気付きました。患者さんの生活に寄り添い、より良いものにするお手伝いをしたい、そんな思いでリハビリテーション科を選択しました。

質問2 実際のリハビリテーション医療の現場に立って感じたこと、思うことなどについて教えてください。

リハビリテーション科医師はジェネラリストであると同時に専門的性も非常に高いという点で、学問としてもとても興味深い分野だと感じています。リハビリテーション科が関わる疾患は多岐に渡りますが、一方で脳卒中の予後予測、義肢装具、嚥下機能などについては高い専門性があり、今後も必要とされ続けるのではないでしょうか。特に亀田グループでは急性期から回復期、外来や関連病院を含めると生活期まで、幅広い時期を一貫して様々な障害を診ることができます。急性期病院の各科の先生方と直接お話しするとも多く、勉強させていただくことも多いです。リハビリテーションを通して関わる患者さんには退院を考える上で様々な問題があることがありますが、多職種のスタッフと協力しながら一つ一つ対応策を見出していき、患者さんが笑顔で退院される際の達成感はひとしおです。

質問3 リハビリテーション科の専門医について関心を持っている医師に向けて推薦のメッセージをお願いします。

障害を診て患者さんの生活を考えるというリハビリテーション科の仕事はとてもやりがいのある仕事です。学問としても奥深く、今後も再生医療との協力などさらに幅が広がる可能性を秘めている分野だと思います。リハビリテーション科専門医に興味のある先生方、ぜひ一緒にリハビリテーション科を盛り上げていきましょう。

亀田総合病院・リハビリテーション病院では、多彩な症例を通して自由な雰囲気の中で学ぶことができますし、専門医取得のための手厚いサポートも受けられます。プライベートな時間もきちんと確保されていますので、充実した研修を送ることができます。ぜひ一度見学にいらしてくださいね!

専攻医ご紹介

小澤里恵医師(リハビリテーション科専攻医1年目)
千葉大学医学部卒