専門医会学術集会
第6回日本リハビリテーション医学会専門医会学術集会のご報告
第6回日本リハビリテーション医学会専門医会学術集会 代表世話人
関西医科大学附属滝井病院リハビリテーション科 菅 俊光
平成23年12月10~11日に神戸国際会議場で開催させていただいた第6回日本リハビリテーション医学会専門医会学術集会には750名を超える方々に参加して頂き、盛会のうちに終えることができました。つい1ヶ月前に日本リハビリテーション医学会学術集会が開催されたことに加えて、前日から急激に寒さが増したために、どれだけの方々に参加していただけるか不安に思っていましたが、全国各地から多数のご参加を頂き代表世話人として感無量です。
「リハビリテーション科医の主張」をメインテーマに、シンポジウム「がんのリハビリテーション」、ミニシンポジウム「リハビリテーション医療における精神症状への薬物療法」、パネルディスカッション(1)「地方会での取り組み」、(2)「リハビリテーション科医師の奮闘記」のほか、ポスターセッション(演題)、教育講演(3演題)、ランチョンセミナー(4演題)、さらにセミナーとして実技セミナー(「超音波」、「小児リハ」)およびRJNセミナーを企画させて頂きました。
シンポジウム「がんのリハビリテーション」は、リハビリテーション医療の中でも最近のトピックの一つであり、全国的にその重要性が認識されてきている分野で非常に活発な討議が行われました。
ミニシンポジウム「リハビリテーション医療における精神症状への薬物療法」では、リハビリテーション医には切っても切れない業務であり参加者の多くがメモを片手に熱心に傾聴されていたのが印象的でした。また、パネルディスカッションとしましては、「地方会での取り組み」、「リハビリテーション科医師の奮闘記」を用意しましたが、両者とも時間を超過しての討議がなされ非常に有意義なパネルディスカッションにすることができました。特に「 リハビリテーション科医師の奮闘記」では、家庭と子供をもつ女性医師の視点から発表された口演は印象的でした。
シンポジウム、パネルディスカッションでは、日々の診療や学会活動での経験や気づいた点など、屈託のない意見を熱く語っていただきました。ポスターセッションにおいても、1日目の最終セッションにもかかわらずたくさんの先生が残っていただき、発表に聞き入り討論に参加していただきました。
教育研修講演では産業医科大学リハビリテーション医学講座の和田太先生に「リハビリテーション支援ロボット」と題してロボットを応用したリハビリテーションとその効果についてご講演いただき、東京慈恵会医科大学附属病院リハビリテーション科の安保雅博先生には「脳卒中上肢麻痺のリハビリテーション」として、最近の脳画像解析の進歩とともに、これを応用した脳の可塑性促通を目的としたリハビリテーションの最新事情をお話いただきました。昭和大学医学部リハビリテーション医学教室の水間正澄先生には「リハ科専門医としてのこどもへの関わりかた」と題して小児を専門とするリハビリテーション医のみならず、一般のリハビリテーション医としても知っておかなければいけない脳性まひ患者様の評価法や対応について、分かりやすくご講演いただきました。
ランチョンセミナーでは東北大学 上月先生の「災害リハビリテーション-望ましいリハ支援のあり方-」、慶応義塾大学 藤原先生の「脳卒中片麻痺上肢の新たな治療-HANDS療法-」、永生病院 千野先生の「上下肢痙縮のボツリヌス治療とフェノール神経ブロック」、藤田保健衛生大 才藤先生の「ロボットが変えるリハビリテーションの未来」の講演が行われ、リハビリテーション専門医として必要な最新の知識を得ることができました。
1 日目の夜には意見交換会を開催しましたが、大変多くの方に参加して頂きました。この場でも「リハビリテーション科医の主張」が繰り広げられていました。また、恒例の新専門医からの挨拶では、熱き思いを語って頂き今後に大きな期待を持ちました。さらに、その後に開かれましたRJN懇親会も大盛況でした。ここでも、女性の熱き思いを感じました。
おかげさまで、学術集会としては非常に盛り上がり、成功裏に終わらせることができたと感じています。ただ、運営に至らない点も多々あったとは存じますが、この紙面を借りておわび申し上げます。またご参加いただいた先生方、本当にありがとうございました。
テーマ「リハビリテーション科医の主張」やシンポジウム、パネルディスカッションなどのすべての企画や運営は下記の実行委員の先生とともに協議・実行させて頂きました。実行委員会は昨年の6月から11回開催しましたが、平日の夕刻に2時間を超える長時間となりました。この場をかりて感謝させて頂きくとともに、皆様にご報告させて頂きます。
実行委員会
委員長 | 田中 一成 |
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委員 | 大澤 傑 加藤 洋 高橋 紀代 中馬 孝容 寺本 洋一 中土 保 平林 伸治 仲野 春樹 |
オブザーバー | 佐浦 隆一 宮﨑 博子 |