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リハニュース No.20

2004年1月15日

  1. 特集:日韓合同リハカンファレンス

    第2回日韓合同リハビリテーションカンファレンスの 開催にあたって・・・平澤 泰介

    第2回日韓合同リハビリテーションカンファレンス・・・住田 幹男

    New Year's Greeting・・・Chang-il Park

  2. 第41回学術集会:リハビリテーション医療のさらなる展開に向けて-リハビリテーション医学教育の充実と普及-・・・江藤 文夫

  3. 医局だより

    ちゅうざん病院

    埼玉医科大学リハビリテーション医学教室

  4. 質問箱:入院患者の筋力増強訓練

  5. REPORT

    第19回日本義肢装具学会学術大会・・・大井 直往

    第25回臨床歩行分析研究会・・・根本 明宜

  6. 専門医コーナー:第15回リハ・カレントトピックス&レクチャー報告・・・小林 一成

  7. INFORMATION

    リハニュース第20号発刊に寄せて・・・木村 彰男

    評価・用語委員会

    編集委員会

    親愛なる日本の皆様へ Journal of Rehabilitation Medicineへようこそ! ・・・Gunnar Grimby

    九州地方会

    広報委員会

    近畿地方会

    広報委員会より

    事務局より

特集:日韓合同リハカンファレンス

第2回日韓合同リハビリテーションカンファレンスの 開催にあたって

会長  平澤 泰介

 “国際化やglobalization”が政治や文化などの広い領域に叫ばれるようになりました。日本リハ医学会でも6年近く前の国際委員会の発足とともに、世界各国のCorresponding & Honorary Membersの選定や海外研修制度などの確立を企画してきました。その1つとして、日韓合同学会が開催されることになりました。

 少しそのいきさつについて述べましょう。2000年6月に第37回日本リハ医学会学術集会が行われた際、石神重信会長の立案で、韓国からのゲスト5名、日本リハ医学会理事4名、国際委員会委員4名が一堂に会し、具体案を作りました。それによって、“アジアにおけるリハ医学先進2カ国の密な交流”を願って、両国リハ医学会理事会の合意を得て、2002年を開催年として2年ごとに交互に開催することが決定しました。

 韓国側の立役者ともいうべき延世大学Chang-il Park教授の先任教授は日本でもなじみの深いSae-il Chun教授であり、小生も1997年第8回IRMAが京都で開催された際にシンポジウム「疼痛」の座長としてご一緒させていただき、2000年に小生が日整会基礎学会の会長のときに特別講演で京都に招待したことも親しくすることができる機会となりました。一方、米本恭三先生、石神重信先生、千野直一理事長も両教授とは親交を保っておられましたので順調な開催に進展することができました。

 本会の大きな目的は“両国の親睦と学術交流であり、かつ若手医師の研修の場を提供し、国際社会への貢献をはかる”ということです。第1回のメインテーマは「21世紀のリハビリテーションの役割」であり、2002年4月に慶州で開催されました。両国の理事長が、両国リハの「過去、現在、未来」についてPlenary講演を行いました。多くのシンポジウムやポスター展示などが盛り沢山企画され、日本から141名の参加者があり、同伴者を含めて計526名の参加となりました。

 今回のメインテーマは“New Frontiers of Rehabilitation Medicine in Asia”であり、第1回のセレモニー的な硬い雰囲気を抜け出して、若手専門医を中心として、忌憚のない意見交換や討論を行い、国際交流のknow-howを獲得していただければと願って計画を進めています。締め括りのシンポジウムでは、両国を中心としたリハ医学が“核”となって国際社会へ向けての将来の発展の礎となるような討論を期待しています。多くのみな様の参加によって実のある国際交流になることを心から願っていますので、ご協力をお願いいたします。

第2回日韓合同リハビリテーションカンファレンス

プロジェクト委員会 委員長  住田 幹男

 厳冬の候となりましたが、日本リハ医学会会員の皆様におかれましてはますますご健勝のことと思います。Millennium Symposiumに続くアジアを中心とした国際活動の一環として本国際会議の意義は、今後日本リハ医学会活動の国際的な真価が問われるものとして位置づけていく必要があると真摯に受け止めています。一人でも多くの会員の参加が望めるよう創意工夫を凝らして平澤会長を先頭に盛り上げていくことができればと願っております。韓国からの参加者を含めて200題400名を目標に学会運営をはかるところです。

 本学会にはリハ専門職の参加も歓迎しており、英語での活発な討論を期待しています。特にposter session は大会の中心をなしており、すこしサンドイッチとワインを囲んで、リラックスして活発な討論を組織できるための工夫を練っている最中です。会員の皆様から建設的な提案を期待しています。 また生涯研修単位等についてもBone & Joint DecadeとSports Rehabilitationの2単位を日本整形外科学会の研修単位として申請しましたが、日本リハ医学会理事会からも国際学会としての特別な配慮をいただきました(下表)。

 さらにWelcome Partyの前に第16回リハ・カレントトピックス&レクチャーも小林一成幹事のもとに開催される予定となっており、カンファレンス前夜を盛会なものにしていただきたいと願っています。

 2003年12月初めには、各研修指定病院の指導責任者の方々には場合によっては重複になったかもしれませんが、若手リハ医の先生方の国際学会参加・発表の絶好の機会になると考え、さらにこの機会に今後とも交互に継続されるであろう両国のjoint conferenceの発展のためにも交流を深めていただきたく、依頼文を出させていただきました。

 最後にBanquet では平澤会長の発案で、Best Poster Award の表彰や、郷土色豊かな六斉念仏踊りなども披露される予定です。日曜日には週末の口演の疲れをほぐし、暇が許せば古都の観光やスポーツなどのプランに参加していただき、翌日からの英気を養い、無事帰路についてください。

New Year's Greeting

Chang-il Park,* M.D., Ph.D.

The year 2004 has begun.  

I wish all of you at the Japanese Association of Rehabilitation Medicine to have a happy new year.  

The year 2004 is a meaningful year in which the 2nd Japanese-Korean Joint Conference on Rehabilitation Medicine would be held in Kyoto, Japan. The Japanese Association of Rehabilitation Medicine has already successfully hosted the major academic meeting in the field of rehabilitation, IRMA, in 1997 in Kyoto and affected participants from various countries. At that time, many people from Korea in the field of rehabilitation medicine also participated and established a close tie between Korea and Japan through indepth and extensive academic exchanges. By hosting the 1st Korean-Japanese Joint Conference on Rehabilitation Medicine in Gyeongju, Korea, in April 2002, exchanges in the field of rehabilitation medicine have gained a firm ground. I believe that the 2nd joint conference to be held this year would leave good memories to those who had participated in it and expect participation by numerous people in the field of rehabilitation medicine from both countries. Furthermore, I believe that this joint conference would be a steppingstone in the development of rehabilitation medicine throughout Asia by extending the exchange between Korea and Japan. Based on the close tie between the two countries and cooperation from people throughout Asia, I believe that the 4th World Congress of International Society of Physical and Rehabilitation Medicine to be held for the first time in Asia would run smoothly and that the World Congress to be held in the year 2007 would significantly aid in the development of rehabilitation medicine in not only Asia but also the world. I ask you the members of Japanese Association of Rehabilitation Medicine for cooperation, hope that happiness would fill your home this year, and wish for continuous development of Japanese Association of Rehabilitation Medicine.  

2004.4.23-24 in Kyoto*Japanese-Korean Joint Conference on Rehabilitation 2004  

第41回学術集会

第41回日本リハビリテーション医学会学術集会 2004.6.3-5
リハビリテーション医療のさらなる展開に向けて-リハビリテーション医学教育の充実と普及-

第41回日本リハビリテーション医学会学術集会会長 江藤 文夫

 年末から新春にかけて国際的な大義という言葉をよく耳にします。近年の戦争がリハビリテーションの必要を産み、技術を発展させてきたことも事実と思われますので、複雑な思いがいたします。

 さて、今年の学術集会開催まで半年をきる時期となり、皆様にご満足いただける大会と致すべく準備に余念のない日々を送っています。昨年より約2週間開催日程が早いこともあり、12月初旬より一般演題受付登録が開始されています。昨年同様に、インターネット登録のみで受け付けております。締切は1月20日の予定ですが、募集期間中であれば内容の修正は可能です。締切が迫っておりますが、お早めに余裕を持ってご登録くださるようお願いします。PCプロジェクターを用いた一般演題についても昨年度同様ビデオセッションに分類して受け付けます。

 疾病構造の変化、高齢社会の到来で救急救命と並んで保健医療サービスの中核を担う診療部門としてリハ科(部)の役割は大であります。会員数500名弱で創立された本学会も、近年急速に会員数を増し、約9,500名を擁するにいたりました。米国から導入された分野ではありますが、一貫してリハ医学を目指して議論されてきたことは特異なことのようです。今年の大会では、専門医の養成と一般臨床医の卵である医学生への教育の充実と普及を通じて、リハ医療のさらなる展開の方策を考える機会を持つことが最も重要な意義であると考え、企画を組み立ててきました。

 会場に予定している京王プラザホテルは、わが国では比較的早くからバリアフリーに配慮され、Rehabilitation Internationalの会場としての実績もあります。昨年の夏には会議開催機能の拡大に向けて改修がなされました。広大な国際会議場とは異なりますが、一体感のある熱い討論の場となるよう会場運営を心がける所存です。また、会場の特性を生かして託児所を開設することを予定しております。国際的にも女性医師の比率の高い分野であり、より多くの会員にご利用いただき、積極的な学会参加へのバリアを軽減できることを願っています。

 特別講演、シンポジウムなどの企画は、学術集会HP(http://jarm41.umin.jp/)に確定した部分から適宜掲載する予定ですのでぜひご覧ください。関係する先生方には、既に企画の取りまとめや講演のご依頼をいくつか申し上げておりますが、ご多忙の中ご快諾いただき厚く感謝申し上げます。また、連絡の不行き届きなどでご迷惑をおかけした先生方には謹んでお詫び申し上げます。今後とも全力を挙げて、慎重に準備を進めてまいりますので、何卒よろしくお願いいたします。また、皆様多数の演題登録と参加、ご協力よろしくお願い申し上げます。

医局だより

ちゅうざん病院

 当院は、1984(昭和59)年に沖縄県で初のリハ専門病院として設立。現在、病床数216床のリハ単科として、回復期リハ病床93床、一般病床43床、療養病床40床、介護型療養病床40床を運営していますが、今後のリハ病院としての必要性から、2004(平成16)年11月頃にハード面を一新して沖縄市に新築移転の準備中であります。医局員は8名(指導医2名、認定医2名、リハ専任医4名:リハ専門医希望)であります。その他のスタッフ、患者動向、業績等の概要はホームページを参照してください。

 当院の建つ北谷町は、県都那覇市の北20 kmの中部地区にあります。病院の窓からは、北500 mのところに広大な嘉手納米軍基地があり最新の戦闘機が飛び交っていますが、西にはカメラや絵筆をとりたくなるようなコーラルブルーとサンセットの素晴らしい東シナ海の癒しの風景があり、今や若者や観光客に最も人気のある小さな町です。
「ちゅうざん」平仮名の名称で珍しがられよく名前の由来を尋ねられます。漢字で「中山」と書きますと、99%以上の方は「ちゅうざん」と読んでくれません。「中山(ちゅうざん)」とは、歴史的に混乱した三山(北山・中山・南山)時代を統一し琉球王国を建てた中山王尚氏に由来した琉球国(沖縄)の別称でもあります。「中山=中心=センター」の意味があります。当院創設者は「リハ・センター病院」と名づけたかったのでしょうが、奥ゆかしくも「ちゅうざん病院」と名づけたのであります。その志は沖縄から「センター病院」として本格的リハ医療を目指したのであります。医局では更なるリハ医療を目指し小世帯ながら夢を持って楽しんでいます。

 地域リハ支援事業において2000年に「沖縄県リハ支援センター」として県より委託されたことは地域での17年の地道なリハ医療が認められたと喜んでいます。

 今後、多くのリハ専門医を育て、地域に送り出すのが、当医局の一つの役割かとも考えています。症例の宝庫として障害医学に関心のある研修希望者は歓迎します。

 医局の基本理念として、医療の基本である患者を大切にし、障害の克服に全力を傾ける医師になること。一方、病院の利点を生かし、個人の理念・ライフワークの自己実現を可能にする自由な病院作りに参加する。一線病院の症例の豊富な利点を生かし、臨床研究を楽しみ、研修会・学会には積極的に参加し、臨床レベルの持続的向上に努めるべく自己研鑚を大切にし、病院の基本理念の一つである生涯教育に努めるようにしています。 

(今村義典)

埼玉医科大学リハビリテーション医学教室

 当教室でのリハの特徴は、急性期回復期前半に特化した集中的・包括的リハです。神経内科・脳外科・心臓外科・心臓内科病棟での急性期リハは、主として各病棟に3名ずつ派遣されたPTによって実施されます。また、心臓内科/外科ならびに神経内科/脳外科担当のリハ医が、担当PTとともに各々の病棟回診を行い、ST/OTのタイムリーな開始と当教室病棟へのスムースな移行を図っています。

 当教室でのリハは、29床(一般病床)の独立した病棟で展開されます。当教室の医師は8名(似顔絵)で,うち3名がリハ専門医、1名が認定臨床医です。リハスタッフとしてはPT 32名、OT 11名、ST 3名、臨床検査技師2名(心臓リハの専従)が所属しています。2002年の入院患者動態は、入院患者数368名、ベッド稼働率92.7%、平均在院日数24.6日でした。2004年4月からは、“当教室から直接在宅”を最終目標としていますが、当教室での集中的・包括的リハによって、比較的短期間で在宅復帰が可能となる結果が示されています。今後、さらに短い期間で、さらに高い能力を獲得するためには、新たな治療技術の開発や導入が必要不可欠ですが、その際のキーワードとしては“筋力”“筋持久力”を挙げ、コメディカルも含めて取り組んでいます。

 当教室では心臓血管外科手術後の患者の心臓リハも施行しています。術後約10日で当教室に転科した患者は、約1週間の入院期間中にATに基づいた全身持久力訓練、食事指導と生活指導を受けます。心臓リハ患者は、2002年には当教室入院患者の36%を占め、当教室での平均在院日数の短縮に大きく貢献しています。

 回復期前半での在宅復帰は、その後の通院または訪問でのリハの継続を必要とします。そこで、近隣の回復期リハ病棟との連携強化のみならず、回復期前半からの通院/訪問リハを含めた地域完結型リハ・システムの構築を開始しています。

 急性期回復期前半のリハの中には、リハ医学が関与しなければならない課題が山積しています。これらに興味がある方は是非ご連絡ください。ともに同じ目的をもって死ぬほど仕事をしてみたいと思っています。

(間嶋 満)

埼玉医科大学リハビリテーション医学教室
〒350-0495埼玉県入間郡毛呂山町毛呂本郷 38
TEL 0492-276-1255, FAX 0492-294-2267
E-mail: majima@saitama-med.ac.jp

質問箱:入院患者の筋力増強訓練

スポーツ医学などの本には「筋力トレーニングは、筋の破壊や再生の時間を考慮すると、連日行うよりも隔日に行うほうが効果的」と記載されているものが多いのですが、入院患者の筋力増強訓練も隔日で行ったほうがよいのでしょうか。

A 筋力強化を中心としたリハビリテーションは筋力、筋持久力、体力すべての改善を目標とします。今回の質問はこれらの中の筋力に注目した質問と考えますので、現時点では以下のように考えるのが妥当のようです。

 筋力強化はやや強めの力学的負荷(4~10RM*程度)をかけることにより得られます1)。一方、弱めの負荷を長時間かけることで筋持久力がつきます。現在まで人を対象とした多くの実験で筋力増強に関して様々な報告がなされていますが、総じて週2、3日程度の運動が効果的で、連日行うことはかえってマイナスとされています2)。実際に強い筋力強化運動を行うと、翌日は最大筋力が低下し、翌々日に筋力が強くなります(超回復といわれます)。筋肉は生きている組織ですから、常にその構成要素は分解と再生を繰り返しており、適度な運動後は筋肉内のアクチン、ミオシンなどのタンパク質合成が分解を上回り、増加します。タンパク質合成はトレーニング後、3時間後にピークとなり、その後48時間にわたってゆっくりと低下します3)。しかしトレーニング翌日に続けて運動を行うと、このタンパク質合成にどのような影響があるのか、実際にはよくわかっていません。また筋力増強には筋細胞の増加も関与しており4)、筋鞘膜と基底膜の間に存在する筋衛星細胞の分裂によるとされています。さらにこの細胞は筋細胞の壊死が起こるような強い運動後に、筋細胞の再生に大きな役割を果たし、筋力強化にもつながります。衛星細胞は筋細胞の壊死後24時間目ころから分裂を開始し、1カ月以内に再生が完了します。この機序による筋力増強と休息との関係もまだ明らかではありません。しかし実際に人を対象とした効果的な筋力増強に休息が必要なことは、多くの実験から確かなようです。

 さてリハの現場を考えてみると、実際に患者さんに与えられる負荷量がこの4~10RMという水準には達していないことが多いと考えられます。また、筋力強化が必要な筋すべてに適度な負荷をかけているともいえません。さらに、筋力は等尺性なら等尺性、等張性なら等張性、ある関節角度での運動なら、その関節角度近辺の運動時の筋力が強化されるという特徴もあり、スポーツ選手が、時間をかけ、様々なメニューで筋力強化運動を行ったとき、初めて翌日の休息が必須になると考えられます。これらのことを考慮すると、患者さんを対象としたリハでは実際上、隔日で行うべき状態とはいえないことが多いでしょう。運動療法を行った翌日、筋疲労により同じ運動量がこなせない状態の時は、その筋の休息が必要と考えてよいようですが、それでも前日、十分な負荷をかけて筋力強化が行われなかった筋の運動を行うことは効果があります。

*RM: repetition maximum の略。ある重さを何回まで反復して持ち上げることができるかということで、1RMとは1回のみ持ち上げることができる最大の重さ) 

文献
1) McDonagh MJN, et al: Eur J Appl Physiol 1984; 52: 139-155
2) Feigenbaum MS, et al: Med Sci Sports Exerc 1999; 31: 38-45
3) Phillips SM, et al: Am J Physiol 1977; 273: E99-107
4)Salleo A, et al: Med Sci Sports Exerc 1980; 12: 268-273 

(評価・用語委員会 森田定雄)

REPORT

第19回日本義肢装具学会学術大会

埼玉医科大学総合医療センターリハビリテーション科  大井 直往

 今年度の学術大会は2003年10月11~12日の2日間、仙台市の仙台国際センターで、東北大学大学院医学系研究科肢体不自由学の飛松好子会長のもとで行われた。テーマは「利用者のQOLを高める義肢装具を目指して」というもので、義肢装具を身体に装着する故に避けられない、さまざまなトラブルの面にも焦点をあて、利用者の側から日々困っている点を掘り起こし、開発者・制作者・処方者側に考えてもらおうという内容であった。また近年、リハや病気の治療評価にQOL尺度が用いられるようになり、医療側の独りよがりの是正に役立っているが、これを義肢装具の評価に用いるという観点からシンポジウムが行われた。マニュファクチャラーズ・ワークショップ(写真)も2日間にわたり、10の義肢装具制作会社にそれぞれのセッションを担当していただいた。たくさんの方に参加していただき、活発な討論がなされた。

 また今回の学会の一番の特徴は、飛松会長のアイディアで会場展示を一般の方々にも開放したことである。会場展示は一般の方にとって、参加するだけで義肢装具の発展を目の当たりにすることができるものである。このことが現地の新聞や放送局により紹介されたこともあり、多くの人に義肢装具に対する理解や知識を深めていただけたと思われた。

 埼玉県にある医療技術学院の義肢装具学科の3年生で、学会に参加した人に感想を求めたところ、教育講演の内容が興味深く学生でも楽しめた、参加者が多すぎて学会場に入れなかった、ビデオによる報告がありわかりやすかった、義肢装具のEBM実践のためにQOL評価が重要であると思っていたが、それが今回のテーマだったので勉強になったなどの発言があった。今回の学会が若い人にも興味深いものであったことがこれらの意見よりうかがわれた。それ以外にも、学会場が市中にあったため終了後に観光に行けた、夜の仙台街歩きができた、名物の牛タンを食べられてよかったなどの感想があり、勉強だけでなく皆にこの2日間を十分に楽しんでいただけたようだった。

第25回臨床歩行分析研究会

横浜市立大学医学部医療情報部  根本 明宜

 2003年11月2日東京慈恵会医科大学講堂にて、第25回臨床歩行分析研究会が開催された。東京逓信病院リハ科の小林一成先生(現東京女子医大)が大会長で「歩行分析から臨床へ」が大会テーマであった。3連休の中日で秋晴れの1日であったが、約230人の参加で盛会であった。当研究会は医師、療法士、エンジニアといった多職種で構成される研究会で、理学療法士の養成校の学生さんの参加もかなりあったようである。特別講演1題、シンポジウム1本、一般演題15題で、3次元動作解析装置や生体センサーのメーカーの企業展示も行われた。

 特別講演では東京大学の多賀厳太郎先生が歩行生成の理論について概説され、最近の脳機能の計測技術と併せて発達脳科学における歩行生成理論の関与などについて講演された。歩行の理論を極めることが、単に歩行を理解するだけでなく、神経系の複雑な機能を解明することに一役買っていることを分かり易く説明された。障害の代償動作も理論的に考えられる可能性なども話され、参加者からも多くの質問があった。

 シンポジウムは大会長の小林先生が座長を務められ、埼玉リハセンターのエンジニアの坂田先生、藤田保健衛生大PTの寺西先生などの臨床での応用報告があり、経時的な変化を客観的に捉えていくことの重要性を中伊豆リハ病院の鄭先生が強調された。臨床での利用報告をまとめる形で日本の歩行分析を育てた1人である帝京大の江原先生がこれまでの臨床応用をまとめられ、難しい・大変というよりも、実際に使われていること、新しい治療技術も開発されていることを指摘し、臨床のための、患者さんのための歩行分析であることを述べられた。

 一般演題でも、3次元動作解析に限らず、10 m歩行の検討や、加速度・足圧分布による動作解析などいろいろな手法による報告があり、EBMが言われる中で臨床効果を示す努力が伺われた。また、精度が明らかに劣るが簡便な3次元動作解析装置による動作解析の報告などもあり、歩行分析の選択肢が増えて、大会テーマの通り歩行分析が臨床に入りつつあると思える研究会であった。

 研究会事務局より、今年度から米国の臨床歩行分析を代表するGait & Posture誌との提携が報告され、研究会員は格安で同誌の購読が可能になったとのことである。研究会ホームページ(http://www.ne.jp/asahi/gait/analysis/index.html)もご参照ください。

専門医コーナー

第15回リハ・カレントトピックス&レクチャー報告

東京女子医科大学リハビリテーション部 小林 一成 

 第15回リハ・カレントトピックス&レクチャー(平成15年度日本リハビリテーション医学専門医会学術集会)が、10月25日、26日の両日、才藤栄一先生(藤田保健衛生大学)の当番幹事のもとに名古屋で開催されました。会場の今池ガスビルホールは名古屋駅から地下鉄で10分の今池駅にあり、地下道で直接連絡された交通の便の良いところにありました。今回の学術集会を企画するに当たり才藤先生が重視された点として、1)絞り込んだ話題を深く議論すること、2)主催者の姿勢が明確であること、3)参加者の利益(リハ医としての規範の賦活とリハ重要知識・知恵の獲得)があること、の3点を挙げていらっしゃいました。

 その結果、第1日目は“摂食・嚥下リハ”特集とも呼べる一日であり、午前中のDr. Palmerの「嚥下モデル再考」という特別講演から始まって、午後のワークショップ「摂食・嚥下リハTips」と一般演題まで、摂食・嚥下リハに絞り込んだ企画が催され、主催者の意図が十分読み取れる企画となっており、速戦的な参加者の利益にもなったものと思われました。

 続く第2日目は、今度はがらりと趣向を変え、カレントトピックスにふさわしい今が“旬”の話題について、2つのパネルディスカッションと1つのシンポジウムが行われました。パネルディスカッション1「運動学習を巡って」では、これまで重要であってもあまり日本リハ医学会の中で議論されてこなかった運動学習について正面から取り組み、その理論と方法は正にリハ医学の根幹にかかわる部分であることを示してくださいました。このテーマが今後学会の中で、大きく広がっていく予感を感じました。パネルディスカッション2「専門医の広告」では、現在、やや混乱がある専門医制度改正について、歴史的経過を含めてご説明をいただきました。また最後のシンポジウム「脳卒中リハ治療の先端」では、急性期リハ治療効果についてのRCTや促通訓練の効果、機能回復促進の方法、FIT programの紹介など、最新の話題が取り上げられました。

 充実した内容の2日間で、参加者は200名を優に越え、大変有意義な2日間でした。最後に平成16年度のリハ・カレントトピックスは、日韓合同リハカンファレンスのプレシンポジウムとして2004年4月23日(金)に国立京都国際会館で開催されますので、よろしくご参加のほどお願いいたします。

INFORMATION

リハニュース第20号発刊に寄せて

木村 彰男

 リハニュース第20号の発刊おめでとうございます。区切りの20号の発行を迎えるにあたり、立ち上げた当時の委員長として、何か書くようにとのお話を頂きましたが、つい最近、創刊したばかりと思っていたのに、もうそんなになったのかと改めて感慨深いものがあります。この間のリハニュース発行に対する担当理事、委員長、各委員の努力に、まず敬意を表したいと思います。さらに創刊から今までにわたり、編集業務を担当していただいている学会誌刊行センターの中山さんに改めてお礼を述べたいと存じます。

 さて創刊当時の想い出ですが、現在と同様に当時も学会誌に様々なニュース、お知らせを載せていましたが、どうも堅苦しい学会誌ではあまり会員の皆様にいろいろなお知らせが読まれることは少なかったようです。このような反省の基に肩が凝らずに、読んだらゴミ箱に捨てても良いような広報誌を作ろうという雰囲気が理事会を中心に盛り上がり、広報委員会が発足したわけです。ノウハウも何もない第1歩から広報誌作成を開始したわけですが、兎に角、前述のコンセプトに従い、簡単に流し読みできるものを目指して、当時の委員一同、案を出し合って必死に紙面の構成に励んだものです。お陰さまで、創刊号は、気楽に読めるということで会員の皆様からは比較的、好評の反応をいただき、委員一同、ホッとしたことを覚えております。

 最近ではリハニュース作成の大役から外れ、毎号愉しみに読ませていただいております。トップページには、その時その時で学会が直面している問題点が適宜掲載され、今後の学会の動向がよくキャッチアップできます。創刊号から続いている医局紹介は、紹介方法や文章にもその医局の個性が感じられ、その対比が非常に面白いです。各委員会で構成されるページも、最近では書く方が慣れてきたせいか、単なる報告ではなく、必要な情報のポイントが得られ、会員の方々には非常に役立っていると思います。

 難を言えば、予算や委員の負担の問題がありますが、もう少し頻回に出しても良いように思います。月刊の学会誌を持っていること、ホームページの活用で、情報が伝わる方法は沢山ありますが、ポイ捨てできるリハニュースはひと味違った媒体として学会の発展のために、将来にわたり大いに貢献してゆくことと思います。2か月に1度程度は発行しても良いように思います。

 以上、取り留めもなく書かせていただきましたが、広報委員会を離れた現在は、後方支援の立場からリハニュースの発展を見守ってゆきたいと思っております。

評価・用語委員会

 評価・用語委員会の活動状況をお知らせします。

 現在、先般出版の用語集を本学会ホームページに掲載する準備をすすめております。正誤表に記載されているミスプリントを訂正し、さらに一部の修正を加えました。ホームページ上では検索機能が使えるようにする予定です。また電子データとしてダウンロードできるよう考えています。

 当委員会では、主なリハ関連雑誌の原著論文で採用された評価法を3年間に渡り調査し、そのデータベースを作成しました。今年度も同様の作業を行い、過去データのアップデート作業を行っています。春以降、結果を学会誌上でお知らせすることを考えています。

 当ニュースの「質問箱」については既にいくつかの投稿をいただいています。ありがとうございました。本号を含め、順次回答を掲載いたします。今後も、用語の意味や解釈について何かご質問があればお知らせください。新規問い合わせ歓迎です。 

(委員長 豊倉 穣)

編集委員会

Journal of Rehabilitation Medicine誌紹介(次頁)

 近年のめざましい国際化、IT化の潮流のもと、学術論文の世界でも事実上の世界共通語としての英文による学会誌刊行について、ここしばらく理事会、編集委員会にて議論を行っております。コンピュータを用いた情報処理が進み、Medlineに代表される文献データベースに論文が収載されることは我が国からの情報発信にとっても必須のことになりつつありますが、現状の和文学会誌のままでMedline収載を認められる可能性は少なく、学会独自に英文誌刊行を目指すか、既存の英文誌との提携を探るか、議論を重ねて参りました。こうした議論の中で、もっとも可能性の高い方法としてJournal of Rehabilitation Medicine 誌との提携案が浮上し、情報を収集し、話し合いを進めておりました。このたび先方の編集長より紹介記事が届きましたので、委員会で翻訳し、会員の方々にこの英文誌をご紹介したいと思います。   

(委員長 赤居正美)

親愛なる日本の皆様へ Journal of Rehabilitation Medicine へようこそ!

Gunnar Grimby, MD, PhD, FRCP
Editor-in-Chief
Journal of Rehabilitation Medicine 

 Journal of Rehabilitation Medicine(以下JRM)は、Olle Hk教授(1998年まで編集長)によって1969年に初めて刊行されました。その後1999年以降は、Gunnar Grimby(筆者)が編集長を務めています。

 刊行当初、当誌はScandinavian Journal of Rehabilitation Medicineという名称であり、その掲載論文も主に北欧各国からのものでしたが、そのかかげた目標と科学的な厳密さによりその後すぐに国際的に認知されるようになり、また日本をはじめとする世界各国から多くの投稿数を数えるようになりました。JRMと日本リハ医学会との連携、また日本の研究者とのますますの協力関係は大変喜ばしいことであります。現在、日本から2名の著名な研究者(千野直一教授、蜂須賀研二教授)に編集委員を務めていただいています。個人的にも、私自身が2000年に日本リハ医学会のHonorary memberにしていただいたことは大変光栄でありました。将来的に、両者の専門的な結びつきがよりいっそう強固になることを望んでいます。

 JRMは隔月で出版されており、すべての投稿論文は少なくとも2名の異なる国の査読者により専門的に査読されます。当誌は、スウェーデンの非営利専門団体であるFoundation of Rehabilitation Informationによって運営され、また世界を代表する学術出版社の一つであるTaylor & Francis社により出版されています。2001年には、JRMはUEMS(Union Europenne des Mdecins Spcialistes)のEuropean Board of Physical and Rehabilitation Medicineの公式雑誌となりました。

 JRMは原著論文、総説論文、症例報告、新規の興味深い知見もしくは試験的研究に対する短報、特別寄稿、投書を掲載しています。当誌は、様々な患者集団における臨床研究、機能評価法や特定の介入治療に関する研究、生体およびリハ医学における方法論的論文、障害状態における疫学的研究、リハの職業および社会医学的側面に関する研究等々を含む、リハ医学におけるさまざまな研究領域のひとつの討論の舞台となることを目的としています。また当誌は、Index Medicus /MEDLINE、Current Contents/Clinical Practice、Excerpta Medica/EMBASE、Biological Abstractsといった、多くの検索および抄録データベースに載っています。

 当誌には、世界中の研究者から原稿が投稿されていますが、依然としてヨーロッパ各国からの原稿が主であります。しかしながら、日本からの投稿原稿の数については、2000年は5本だったものが2002年には16本と増えつつあります。

 購読者は世界各国にわたり、現在では1,000以上を数えています。そのうち、200以上がオセアニア(オーストラリア、ニュージーランドおよび近隣諸国)、日本であり、中でも日本は最大数(137)の貢献をしています。また、アメリカがほぼ300で、その他がヨーロッパ諸国です。

 すべての原稿は、少なくとも2名のその研究分野における専門の研究者と、また多くの場合、1名の統計学の専門家によって査読されます。目標は査読期間を3ないし4週間以下とすることですが、現状では約6週間かかっています。受諾後、掲載までにかかる時間は校正にかかる時間によって決まりますが、この校正作業には再査読と、それに加えて、編集、植字および校正刷りの確認が含まれます。受諾から掲載までの平均的な時間は6カ月でありますが、3から8カ月の幅があります。当誌においては、投稿原稿の約65%が受諾されず、他のリハ医学関連の学術誌と比べてやや高い掲載拒否率となっています。これにより、高い科学的水準を維持すると当誌は認知されていますが、また逆に、当誌の主領域から幾分外れた内容の論文は、少なくとも当誌を通しては、リハ関係の読者が利用しやすいとはいえないともいえるでしょう。

 近年、インパクトファクター(以下IF)について論じられることが非常に多く、また研究・助成金団体は、一部このIFを評価や援助に利用しています。リハ医学や臨床的研究を目指した比較的小さな専門領域を扱う学術誌においては、IFは不幸にも、また不相応にも、他領域の学術誌と比較して小さい値にとどまってしまいます。それにもかかわらず、JRMは過去数年間IFが増加しており、また現在、リハ医学関連の“すべての”学術誌のなかで第2位に格付けされていることは喜ばしいことです。Archives of Physical Medicine and Rehabilitationだけがこれより上位にあります。IFは通常、ある年(たとえば2002年)において、その前2年(すなわち2000年と2001年)に掲載した論文が引用された数を、この2年間に掲載した総論文数で割ることにより計算されます。当誌の2002年のIFは1.333であり、これは2001年(1.101)よりわずかながら増加しています。また何年も前に掲載され、現在でも引用されている論文もかなりの数があり、これはそれらの論文が変わりなく重要であることの証明であります。

 我々の将来的な目標のひとつは、ヨーロッパ以外の諸国からの原稿をより多く掲載することであり、また現在特に日本の研究者に対して我々の雑誌に投稿していただくように案内をさせていただいております。我々はあなたの研究結果発表が世界中の対象とする読者に届くことを保証し、またあなたの投稿が当誌の評価を高め、ひいては購読者を世界中に増やすことにつながると確信しています。

 論文の見本例に関しては、http://www.acta.dermato-venereologica.c.se/JRM/JRM.htmのサイトでご確認ください。このサイトでは、1冊分の論文が利用可能であり、また見本例を送付するように注文することもできます。また他にも、当誌に掲載された論文(英語)の日本版もいくつかのせてあります。このサイトに掲載されたその他の情報についてもご参照ください。

九州地方会

 別府発達医療センター顧問・佐竹孝之会長、大分医大リハ部・片岡晶志幹事(事務局担当)のお世話で、第14回地方会が2003年9月21日、大分県別府市ビーコンプラザで開催されました。本地方会の一般演題では、初めて液晶プロジェクターを使ったPC口演を取り入れ、参加者、特に発表者に大変好評でした。■「地方会システムの変更」に伴い、生涯教育研修会を地方会の事業の一つとして実施することになりましたが、本地方会では現在3名の幹事が生涯教育研修会担当幹事として、講演の企画・調整・運営を行っております:地方会主催会長、川平和美幹事(鹿児島大)、佐伯(産業医大)です。講師・講演のテーマに関しては、偏らないよう、up-to-dateな内容の講演となるよう留意して選定を行っていますが、講師・講演テーマ等に関する要望がございましたら、担当幹事まで是非ご意見をお寄せください。■第15回地方会は、福岡市のアクロス福岡にて、2004年2月22日(日)、植田尊善会長(総合せき損センター)のお世話で開催する予定です。交通至便な福岡市・天神での開催でもあり、多数の会員の出席をお願いします。第16回地方会は、山鹿眞紀夫幹事(熊本リハビリテーション病院)の担当で同年9月12日(日)熊本市で開催予定です。

(事務局担当幹事 佐伯 覚)

広報委員会

 川手信行委員が任期満了にて退任され、鴨下博委員が新委員として就任されました。広報委員会立ち上げ時からご活躍いただいた川手先生にこの場をお借りして厚く御礼申し上げます。

 2003年10月15日~17日に東京ビッグサイトで開催された「第30回国際福祉機器展」でリハ医学会の展示を行いました。本展示会は1974(昭和49)年に全国社会福祉協議会と厚生省が主催した『社会福祉施設の近代化機器展』に端を発し、1992年の第19回から保健福祉広報協会と全国社会福祉協議会が主催し、海外企業も参加する現在の形になったものです。その後年々規模は拡大し、今年も出展社数630社、参加者13万8千人を記録しました。広報委員会では、市民公開セミナーなどの一般市民向けの活動を中心にリハ医学会の活動を紹介するパネルを作製し、出版物と供に展示しました。隣にはPT協会、OT協会、義肢協会などのリハ専門職団体のブースが連なっており、プロモーションビデオや、介助法の実演など趣向を凝らした展示に加え、各専門職を簡単に解説したパンフレットが用意され、積極的な広報活動を行っていました。

 学術団体であるリハ医学会がこのような展示を行うべきかどうかの議論はあるにせよ、リハ科医の存在を一般の方々に分かりやすく説明する広報活動は大変重要な課題であると実感しました。

(委員長 水落和也)

近畿地方会

 昨年9月・12月開催の第2・3回役員会決定事項(来年度行事等)は次の通りです。

・ 第17回学術集会:2004年9月25日(土)
  於大阪薬業年金会館 山口 淳幹事
・ 第18回学術集会:2005年2月5日(土)
 於大阪薬業年金会館 綾田裕子幹事
・ 第21回教育講演会(=専門医生涯教育研修会):2004年5月15日(土)於京都府立医科大学付属図書館 ホール 小野仁之幹事
・ 第22回教育講演会(=専門医生涯教育研修会):2004年7月頃 北村嘉雄幹事
・ 第23回教育講演会(=専門医生涯教育研修会):2004年10月頃 道免和久幹事
・ 第24回教育講演会(=専門医生涯教育研修会):2005年3月頃 菅 俊光幹事
・ 研修会担当委員:前島伸一郎幹事
・ 雑誌編集代表委員:鈴木恒彦幹事
・ 広報代表委員:道免和久幹事
・ その他:2004年4月23・24日開催の第2回日韓合同リ ハカンファレンスに会場運営等の要員面での協力要請に応える。

 地方会諸事業が、1)リハ医学の発展に寄与し、2)リハ医療の真髄が会員に普く伝授されてそれぞれのリハ実践に生かされ、3)会員相互の交流を深めることに繋がるよう願っています。ご意見、ご提案等、各担当者あるいは事務局宛お寄せください。 

(代表幹事 藤原 誠)

広報委員会より

 明けましておめでとうございます

 リハニュースは本号(第20号)より紙面を一新し、読みやすい字体、二色刷りとなりました。広報委員会の初代委員長であられた木村彰男先生より温かい励ましのお言葉を頂戴いたしました。これからも会員の皆様へ役に立つ情報をご提供していきたいと思います。u今回は4月に京都で開催される第2回日韓合同リハカンファレンスを特集いたしました。2年前韓国のGyeongjuで開催された第1回の合同カンファレンスに参加された先生はご記憶のことと存じますが、実にすばらしい学会でした。平澤泰介先生、住田幹男先生、関西地方の専門医の先生方が中心となって現在鋭意準備中であります。多くの会員の皆様のご参加をよろしくお願いいたします。また学会の前日にはリハ専門医会が主催する第16回リハ・カレントトピックス(プレシンポジウム)が開かれます。可能ならば前日より出席していただきたいと思います。u専門医制度が変わり、日本リハ医学会も例外ではなく新しい専門医(リハ科専門医)が誕生しました。認定臨床医から移行するための試験も3月に行われます。新しい制度について学会誌やリハニュースを注意してお読みください。また、本学会のホームページもご利用しやすいように現在検討中であります。広報委員会一同今後も頑張っていきたいと思いますので、皆様からのご意見やご希望をよろしくお願いいたします。

(猪飼哲夫)

事務局より

 2003年6月18日の通常総会において「日本リハビリテーション医学会専門医制度」の改正が行われました。これに伴って、各諸規定が整備され、厚生労働省の「専門医の広告」に関する「専門医資格認定団体に係わる基準該当届け」の書類が整ったことから、本医学会として、2003年12月16日に厚生労働省に届け出の手続きをいたしました。許認可の結果につきましては、本年1月下旬~2月上旬にかけて本医学会宛に連絡があるとのことですので、会員の皆様にはあらためて学会誌等でお知らせいたします。