[リハ医学 第
豊 倉 穣 室 伊三男 古宮 泰三
東海大学医学部リハビリテーション学教室
(受付:
要 旨: 健常者14名において,手指の握り・開き動作を両手で互い違いに行う(交互動作)時の運動皮質の活動を機能的MRIにて解析し,同一の動作を両手同時に行う場合(同時動作),一側手(左手)のみで行う場合(片手動作)と比較した.その結果,補足運動野は交互動作で最も顕著に活性化された.両手の拮抗的動作を協調してコントロールするという課題における補足運動野の意義が示唆された.また感覚運動野の活動も,交互動作の方が同時動作より賦活の程度が大きく,片手動作は交互動作とほぼ同レベルであった.感覚運動野の活動が動作の複雑さに依存するとの報告もあり,この点,同時動作が最も単純で自動化したものである可能性が示唆された.
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