<2007/August/8 updated>
Report第80回日本整形外科学会

第80回日本整形外科学会

久留米大学整形外科 佐藤公昭


2007年5月24日(木)〜27日(日)の4日間、神戸市の国際会議場を中心に、中村孝志会長(京都大学)のもと、第80回日本整形外科学会学術総会が開催されました。交通の便が良い会場で、晴天に恵まれたこともあり、多くの参加者が集まり盛況でした。

今回のテーマは「整形外科のIdentityの確立とFrontierへの挑戦」でした。整形外科が今後さらに発展・飛躍するために求められている専門性の確立と、最先端の研究から新たな治療法の確立を目指すことを意図したプログラムが組まれていました。

シンポジウムとパネルディスカッションが各々14セッション、13セッション、招待講演と教育研修講演が各々13講演、33講演設定されており、各分野の第一人者の先生方による最先端の知見が得られる企画となっていました。また、基調講演や英国整形外科学会(BOA)との交流を目的としたシンポジウム、厳正な査読により採択されたポスターセッション、多くの展示などもあり、魅力的で充実した内容となっていました。

リハ関連の講演としては、初日の平成セミナー(ランチョンセミナー)で、岩谷力先生(国立身体障害者リハセンター)が「腰痛患者の運動器リハー高齢者の腰痛が日常生活に与える影響と運動療法の効果ー」、2日目の教育研修講演で住田幹男先生(関西労災病院)が「脊髄損傷のリハ」、4日目の教育研修講演で飛松好子先生(広島大学)が「装具療法の基礎と臨床」の各演題で講演されました。また、2日目には「リハ医学」、4日目にはシンポジウムで「運動器リハと健康寿命」が企画され、活発な討論が行われていました。

次回の本学会は、「整形外科の未来を拓く」をテーマに、三浪明男会長(北海道大学)のもとで2008年5月22日(木)〜25日(日)の4日間、札幌市で開催される予定です。