<2008/March/20 updated>
医局だより 関西医科大学リハビリテーション科

関西医科大学リハビリテーション科


 関西医科大学リハビリテーション科は、1999年4月に附属病院( 現附属滝井病院)の院内再編時に整形外科理学・作業療法室から総合リハビリテーションセンターとなった際に標榜されたのが始まりです。現在、教授1 名、講師1 名、助教3 名が在籍していて、この5 名で附属枚方病院と附属滝井病院を運営しています。両附属病院とも診療科としてスタートしましたが、附属枚方病院は2006年6 月に、附属滝井病院は2007 年11 月にそれぞれ診療部に昇格しました。枚方病院は吉田清和教授はじめ3名、滝井病院は私を含めて2名の配置となっています。附属滝井病院と附属枚方病院との移動には乗り継ぎをふくめて電車で40 分かかりますが、テレビ電話を使って医局会や勉強会などを行い、両病院の交流を図っています。
 吉田教授は、特に卒前・卒後教育に力を注いでいます。週4 回の早朝勉強会(QandA、英文抄録抄読会、輪読会、リハ系統講義)を開催されています。勿論、医局の抄読会、症例検討会やカンファレンスなども別に行っています。クリニカルクラークシップでは、リハ医の指導のもとに学生が患者診察・症例プレゼンテーション・カルテ記載を行うようにして、積極的に臨床の場面に参加させるようにしています。
 診療の特徴としては、附属枚方病院では嚥下訓練を行っている患者をリハ医・言語療法士・栄養士・看護師(院内Nutrition Support Team の嚥下コアナース)で回診する“リハ嚥下回診” を週1 回行っています。ベッドサイドに嚥下に関する関連職種が集まって、嚥下機能の評価、経過、訓練内容だけでなく患者の嗜好や食材、口腔ケアなどについても相談しています。低栄養の改善、誤嚥性肺炎の予防に効果があり、院内でも好評です。附属滝井病院では義肢装具療法、急性期呼吸リハ、神経難病患者への早期介入に取り組んでいます。新型装具、排痰装置や意思伝達装置を積極的に導入しています。
臨床研究は、急性期呼吸理学療法の客観的評価(呼吸音の音響解析)、遠隔リハシステムの開発、よりリアリティーのある義足の外装を産学協同で行っています。今後もアイディアあふれた研究を展開したいと考えています。
 関西医大リハ科はまだまだ発展途上ですが、その中で特色のあるリハが確立できるように各人が努力しています。スタッフとして当科へ参加希望の方、当科での初期臨床研修・専門(後期)研修に興味のある方は是非ご連絡ください。

(菅 俊光)

関西医科大学附属滝井病院リハビリテーション科
〒570-8507 大阪府守口市文園町10-15
Tel 06-6992-1001(代表)、Fax 06-6993-9562
E-mail : sugat@hirakata.kmu.ac.jp
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